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葬儀の心得・火葬場(荼毘)

火葬(荼毘)

私はイスラム教徒です。 という方はあまり日本にはいらっしゃいません。 イスラム教にとって火葬されるというのは 最大の侮辱です。

日本では文献に残る資料としては 僧道昭が始めのようですが (道昭は、「法相宗」の僧で唐の玄奘三蔵法師に師事し 660年帰国しました。) もっと前から火葬の風習はあったようです。 みなさん必ず火葬しなければならないか? というと、これはそんなことはありません。 法律ではとくにその事に触れられていないのです。 ですから、条例で土葬を禁止していない地域に 引越しすれば、土葬できます。

しかし、現実として98%以上の方が火葬されます。 東京ではほぼ100%ではないでしょうか?

東京23区での火葬は、なんと民営斎場が多数となります。 利潤を追求する企業ですので(㈱東京博善) 「最上等」「特別室」「特別賓館室」と3つのランクがあり それぞれ値段に差がつきます。

おかしくないか? 死んでまでランクつけられちゃかなわねー そんな方はぜひ都営斎場「瑞江斎場」か 五区共同の「臨海斎場」をお使い下さい。 たしかに安い、心づけもいらない ですが、我々葬儀屋からすれば やはりお役所仕事です。

ここでは東京博善の斎場に着いてからを見ていきます。


霊柩車から棺は手押しの台車に移動されます。 ここで我々葬儀屋は皆さんを火葬炉の前まで誘導しますが 霊柩車とバスの会社、東礼自動車㈱さんと 東京博善㈱さんのサービス課の女性も手伝ってくれます。 葬儀中、「これが最期のおわかれです。」 といいましたが、棺のふたを少しだけずらし 遺族・親族にとって本当の最期のお別れを していただきます。 火夫さんがちらっ、ちらっと目配せしてきます。 葬儀屋は喪主さんに火葬してもよいかを確認し 許可がおりれば、棺は火葬炉におさまります。

町屋斎場星の間約40~1時間の荼毘の間 休憩室に移動し、そこでお酒、ビールを飲んだり お茶を飲んだり、私のばあちゃんは田舎で火葬されましたが この場は大宴会になっていました。 それが収骨になると急にシュンとなり 遺骨を見ると、親族はみな泣いていました。 17歳の私は、ずいぶん勝手だなとおもって 一度も泣きませんでした。


もうそろそろ収骨というのは 点滅する火葬炉情報板で確認します。 「もうそろそろご収骨ですから、お手洗いに行かれる方は 早めにお済ませ下さい。」 これは、乗車の寸前にトイレに行く方を防止するためです。 かなり迷惑ですから、みなさん気をつけてください。

収骨は2膳の箸で合い挟みになります。 (2人で大き目の骨を一つ収骨容器にいれます) 磁石でがらがらと棺に使われた釘などを除いたあと 金属の入れ物に入った残りのお骨を 収骨容器に移します。 のど仏の説明になります。 第二頚椎の骨だということを説明し 耳の穴、下あごの骨などをみなさんにみてもらいます。 すべての骨を収骨容器に入れ 蓋をして、桐箱にもう一度いれます。 桐箱には埋葬許可書が入ります。 これを失くすと大変だから、桐箱に入れたままにしてください。

地方の方はびっくりされます。 「なんて、きれいなんだ、ホテルみたいじゃないか」 そんなときわたしは 「そりゃそうです。民営で儲かってますから。」 そういうとお客様も苦笑いします。 以上で火葬場を後にします。