葬儀社 創業140年 本郷金子商店葬儀社 創業140年 本郷金子商店株式会社

本郷金子商店株式会社 フリーダイヤル 0120-18-7837

葬儀の心得・お盆

お彼岸

8月中頃月遅れのお盆は「里帰り」の季節です。 新幹線の乗車率200%だとか、 高速道路の大渋滞ちょっとセレブな方達は 「海外組」として成田に集まります。 これも東京は7月にお盆を済ませるから可能なわけです。

まあ日本はこの時期とても暑い。 「月遅れ盆」=「夏休み」として機能しています。 花火が日本各地で打ち上げられ 「盆踊り」「お祭り」が盛んです。

お盆についてまず日本的 「この世」と「あの世」から考えていきます。

実はこれあんまり境目感じられません。「あの世」は昔の日本人の未踏の地にあった。

  • 「御山」のてっぺん
  • 「海」のはて
  • 「御月」さん・・・

しかし、だんだん「あの世」は明らかになっていきます。 今ではアポロ計画により、 月には「うさぎ」などいないし、 「あの世」なんて存在しない事は自明ですが、 昔の日本人にとっては「あの世」だらけ。 そこに、ご先祖様いらっしゃると考えるのは当然です。

「あの世」はまた「聖なる場所」「神様がいらっしゃる場所」 で「神」、「霊」、「魂」は混沌としていたのです。

つまり「あの世」は「この世」の一部でもあったわけで、 まさにボーダレスです。 ですから「あの世」にいった故人の魂は 帰ってくることが可能だった。 「黄泉がえる」・・「蘇る」わけです。

ふらふらと帰ってくる時期 これは「漁」からかえる「漁師」さんを祝うように たいへんめでたいわけで それが今の「お盆の時期」と「正月の時期」だったようです。 どっちもめでたいのですが、

「正月の時期」にめでたさが突出して 「お盆の時期」は魂が帰ってくる事が突出していきました。 そこに仏教がはいってきたのです。

仏教には「六道輪廻」の基本がありますから、 「魂」は別のなにかに入っているはずですが、 先祖帰りの時期と「盂蘭盆会」が合体し「お盆」となり 「日本仏教」としてまた脱皮するわけです。

まず「盂蘭盆経」に書かれていること、 これも「口焔餓鬼陀羅尼経」といっしょで、 ある種の寓話でしょう。

「親・先祖を大切に」というのが明確で、 お釈迦様の後世「中国儒教」の影響を受け、 「中国」で書かれたものであると思います。要約すると

御釈迦さんの弟子、目連さん(今でいうユリ・ゲラー)が 超能力を得たので、「亡き父、母の恩に報いたい」と思って 「どうしていらっしゃるか?」、透視をしてみました。

すると目連さんにはだんだんと「母親」の姿がみえてきた。 なんと、「母親」は「餓鬼道」に落とされ、 ロープで逆さづり(盂蘭盆)にされていたのです。 「母親」は骨、皮だけのようにやせ細り きれいだった頃の面影、微塵もありません。

そこで目連は「テレポーテーション」を使い、 母親の目前にご飯を、時空を超え瞬間移動させますが、 餓鬼道界の強力な掟
「口」にしようとした瞬間に食べものは「炎」となる。
の前に目連の超能力は無残に敗れさります。

困ったときの仏頼み、目連はお釈迦さんに相談します。

盂蘭盆

お釈迦さんおっしゃるには7月15日(満月)のとき出家さんがあつまって 夏の修行をする。そのとき、おっかさん、ご先祖さんの事をおもって、 とにかく、ご飯、百皿のおかず、果物、香水、ローソク 絨毯、布団をお布施しなさい。出家さんは、とにかく徳のかたまりみたいなもんだ。 そのパワーで、おっかさんすくわれるだろう。 ま、涅槃行は確実だ。

お釈迦さん出家さんにも、 「目連のためパワーを使ってくれ。 まあ、お布施させるが、瞑想、陀羅尼のパワーで 目連のおっかさん救ってくれ。」 と念を押します。

目連、布施、マントラ、出家僧の 願いは一つとなり目連の「母親」は無事涅槃にはいられたそうな。 めでたしめでたし。こんな感じです。

「盂蘭盆」=「ウッランバーナ」=「逆さづり」 で「盂蘭盆会」というとなんと「逆さづり会」になり、 まーなんともしまりがわるい感じです。

つまり、たまたま先祖が帰ってくる時期と、「盂蘭盆経」の時期が一致した。「日本仏教」は古来の日本宗教を吸収し、民衆は「仏教」という後ろだてを得る。お互いにとって好都合だったのです。「日本仏教」では、「六道輪廻」しているはずの 「魂」はどうどうと「帰ってくる」ことが可能になりました。

旧暦(7月15日)は、先祖に報恩感謝をささげ、供養する と同時に先祖が帰ってくるので、一生懸命むかえるわけです。

7月7日七夕ぐらいからお迎えの準備は始まります。お墓の掃除にいったり、食器などをみがきます。 仏壇以外に盆棚(精霊棚)をつくりだします。

7月13日「迎え盆」です。家の戸口に家紋を入れた「盆提灯」を飾り (先祖さん迷ったらこまるから) (これは東京23区ではほぼ室内になりました。)

「迎え火」ほうろくの上でおがらを焚き (先祖さんの足元を照らす、悪霊をおいはらう) 先祖を丁重にむかえます。

ほうろく

「盆踊り」 これは帰ってきたご先祖さんを慰めるものだと いいます。これはもともと「念仏」だった 「躍り念仏」が習俗化したという説があります。 そういや、一心不乱に皆踊っていますね。

盆踊り

「なすときゅうり」 ご先祖さんは「早く」帰ってくるよう 馬にみたてたきゅうりで飛んできます。 あの世に帰るときは「ゆっくり」いくよう 牛にみたてたなすでとぼとぼ帰ります。

田舎のおぼうさんは原付バイクで檀家まわりをします。 この時期は「お寺さん」にとって「一大繁盛期」ですから暑くてもがんばります。ボーナスみたいなものでしょうか?
7月16日3泊4日してご先祖さんは「あの世」へかえります。 「送り火」がたかれ、「魂」をおくります。 「精霊流し」も「魂」を「あの世」へおくります。

またまた浄土真宗ではこれらは一切必要ないと考えます。 ですから、単なる夏休みです。