葬儀の心得・ご逝去の時
「親しい人」がお亡くなりになった場合 まずその方の体温を確認してください。 これからどんどんつめたくなってしまいます。
最期の人肌の温かさを手のひらで覚えておいていただきたいのです。 我々葬儀屋は故人にドライアイスをあてなければなりません。 人間は生物である以上どんどん腐敗していくからです。 その後はもう氷のように冷たくなってしまいます。
ドライアイスをあてずにご遺体の保存が可能な エンバーミングという技術もありますが 日本ではまだまだ高額ですし、火葬が前提となる日本の葬送では 普及率は低いままでしょう。 (キリスト教圏では復活が前提となります、 よって火葬率は低いのです。
- 1.自宅でお亡くなりになった場合
- かかりつけの医師がある場合すぐに連絡してください。 休日や夜間の場合病院は開いていませんから、110番に電話して 警察をよんでいただければ、医務医が検死をします。 日本の法律では、「死」は医師が死と認めることが必要です。 どうしても死因の特定ができない場合 23区の方は大塚にある「監察医務院」に運ばれます。 病気による「自然死」であることが確認されれば医師は 「死亡診断書」を書いてくれます。
- 2.病院でお亡くなりになった場合
- 病院によりまるで対応が違います。 看護師さんにより着替え・お化粧・処置を キチンとやっていただける病院もあれば 出入りの葬儀社まかせ、仕事にならなければ適当な 処置という病院もあります。 ただどちらにころんでも「死亡診断書」は受け取らなければ なりません。お亡くなりなってから1時間ぐらい処置では終わります。
病院で臨床研究のためご遺体の解剖の申し出 がある場合があります。これは任意ですので断ってもかまいません。 解剖により延々と病院でまたされる場合もあります。
また研究のため解剖させていただいたのですから 医師はご遺体の出発の際にはキチンとお線香をあげに霊安室 に来なければいけないと思います。 しかしほとんどの大学病院はおざなりです。
医師優位の体質はインフォームドコンセントなど かっこいい横文字を使ってもなんらかわりません。 いつもそうおもいますし、 医療にとって敗北の象徴である霊安室は 最下層の一番暗いところです。